家計簿をつける前にやっておくこと
節約する方法として是非試して欲しいのが「家計簿」です。
お金の動きを見えるようにしておくと、自分が毎月どれだけ使っているのが一目で分かるので、使いすぎたorうまくやりくりできたかを確認できます。
とはいえ、家計簿をいきなりつけようといきこんでも、ずっとそのモチベーションを保つのは難しいもの。効率的かつラクに進めるためにも、家計簿をつける前にいくつかやっておくべきポイントをご紹介します。
家計簿をつける目的を決める
そもそも「なぜ家計簿をつけたい」のか、その目的を明確に定めましょう。周りがやっているから・家計簿をつけたほうが何となく良いかも、というぼんやりとした状態で家計簿を始めても3日坊主で終わってしまうものです。
「●年間後に海外旅行をしたい」「5年間で50万円貯めたい」など、明確に目標を定めることで、ゴールがきちんと確認でき、きちんと家計簿をつけようという気持ちになります。
家計簿の記録開始日を決める
自分の給料日に合わせた家計簿を作るのも、家計簿をつけるコツです。
市販の家計簿の管理スタイル(1日~31日までの1ヶ月管理)と、自分の給料日とサイクルが合わないため、最終的に続かない可能性が考えられます。
また、「市販の家計簿の項目の多さ」も家計簿が続かない理由との一つです。各項目ごとに仕分けをする必要があるため、そのぶん手間がかかります。
家計簿を続けやすくするには、家計簿の記入項目はできるだけシンプルにするのがおすすめです。管理がしやすいよう、家計簿の開始日・締め日を自分の給料日と合わせましょう。
貯金の目標額を決める
家計簿の目的と内容は少し被りますが、貯金を目的とした家計簿作成の場合は、貯金の目標額を具体的に設定しましょう。「いつまでに●●円貯めるのか」と、期限と目標額を決めると、生活スタイルも見直しつつ、家計管理をする体制が整います。
1週間・1ヶ月分の生活費を決める
家計簿をつける前に、1週間・毎月使う生活費の予算を決めてきましょう。1ヶ月の生活費予算を決めた後、単純計算で4週間で割ると1週間分で使える生活費の予算が大体把握できます。例えば、1ヶ月の生活費を12万円とすると、1週間の生活費は3万円として計算できます。
一人暮らしの家計簿に必要な項目
家計簿を長く続けるためには、自分のライフスタイル合わせた家計簿にカスタマイズすることが大切。家計簿に必要な項目をきちんと理解しておくと、記入がしやすくなります。
家計簿には、「固定費」と「変動費」の2種類の項目があります。
固定費は、毎月一定額の支払いが必要な項目のことで、家賃や生命保険料がそれにあたります。
毎月家計簿に記入する金額も一定なぶん、家計全体のお金の流れを考えるうえで基準となる項目で、ライフプランが立てやすいのがポイントです。
一方、毎月金額の変動があるお金は変動費と呼ばれ、食費や水道光熱費、日用品費などが該当します。
毎月の変動費はどれくらいか、大体予算を立てることもできますが、最終的な金額は1ヶ月ごとによって変わるのが特徴です。
主な変動費の項目
変動費は、生活スタイルによっていろいろな種類がありますが、誰でも必要になる項目は主に3つです。ここでは、メインとなる変動費をご紹介します。
食費
私達の生活に欠かせない食事。その食事に関する費用は「食費」として分類されます。一人暮らしの場合、外食(テイクアウトも含む)を利用することも多いかもしれないので、そのぶんも食費として計算しましょう。
自炊・外食あわせて毎月どれくらいかかるか把握し、家計簿でそのおおまかな金額を確認できるようになったら、自炊分と外食分に分けて食費の管理をしてみましょう。
コンビニでお弁当やお菓子を購入する頻度が多い人は、1ヶ月の食費を目の当たりにすると驚くかもしれません。
日用品費
洗濯洗剤やシャンプー、歯ブラシなどの日用品も、生活をするうえで欠かせない項目です。毎月の購入頻度を確認するためにも、日用品費も細かく記録しましょう。消費期限があまり影響しないぶん、安いときにまとめて購入する・買い物に行く回数を減らすと節約につながります。
水道光熱費
水道光熱費とは、水道料金をはじめ、ガス代、電気代などが含まれます。変動費のなかでも大きな大部分を占める項目です。住んでいる地域によって水道料金はばらつきがあり、水道料金が安い地域に住んでいる場合、支払いは毎月ではなく、2ヶ月に1度徴収されるケースもあります。
家計簿のスタイルによって必要な項目
メインとなる変動費とは別に、家計簿のスタイルによって必要な項目があります。ここでは、その中でも代表的な項目についてご紹介します。
美容費
美容室でカット・カラーをする、ネイルサロンに行った場合は、美容費として計上しましょう。そのほかに、化粧品やボディケアにかかったお金もまとめて美容費で管理すると、家計簿の中身がすっきりします。
衣服費
もし頻繁に衣服を購入する場合は、衣服費も追加項目としましょう。毎月洋服を購入しない場合でも、クリーニング代金も衣服費にまとめると分かりやすくなります。家計簿に追加する項目のポイントとしては「毎月必ずある出費か否か」です。もし、クリーニングも頻繁に利用しない場合は、「その他」「雑費」としてまとめましょう。
娯楽費
趣味やレジャーに多くお金を使う人は、娯楽費も設定しましょう。もしジムに行くのが趣味の場合は、施設利用費やアイテム購入も含めて、娯楽費として管理します。今は趣味にお金をかけない場合でも、旅行に行く予定やレジャーで使う可能性があるなら、この項目として貯めておくのもおすすめです。
医療費
毎月通院している人は医療費も項目として追加します。年末、医療費控除の計算をする際、毎月医療費が分けられていると集計しやすいので、一緒に領収書などの管理も行いましょう。
家計簿のつけ方のコツ
家計簿をつける前の準備を万全にしていても、結局続けられなければ意味がありません。ここでは家計簿のつけ方のコツをご紹介します。
項目の数は少なめにする
はじめから項目を増やしすぎると、仕分けの作業がおっくうになります。家計簿初心者の人は3〜6つ程度から始めてみるのがおすすめです。最初から完璧に作成しようとすると疲れてしまうので、無理なく続けられる項目数に絞って、ざっくり記入してみましょう。
滅多にかからない費用は項目に含めない
毎月あるかないか分からない出費の場合は、「その他」「雑費」など、項目を設けずに管理してみてください。細かく項目を決めて管理をすると、続かなくなるリスクが高くなります。もし、その他・雑費の金額が高いと感じたら、その際は新たに項目を設けてみましょう。
その日のうちに記入する
家計簿をつけるコツは「まず記入する」ことです。2日間まとめて書くと、後々面倒くさくなって最終的に忘れてしまうかもしれません。家計簿をつける時間を決めておくのがおすすめですが、その時間を毎日確保するのが難しい場合は、スマホのメモ機能を使い、シンプルに金額だけ入力しておきましょう。後々思い出す作業も減るため、まとめやすくなります。
1項目だけを継続して記録する
「今まで家計簿をつけてきたけど、途中で諦めてしまう…」という人は、1項目だけを継続して記録する方法をとりましょう。1ヶ月の支出をすべて記録するのは根気がいる作業です。記録するのが苦手と思う場合は、まず食費の項目のみを継続して記録することに慣れるのがおすすめです。
1項目を数ヶ月きちんと記録する習慣をつけると、苦手意識が次第に薄れ、複数の項目を記録する土台ができあがります。もしこのスタイルを実施する場合は、支出の頻度が高い項目・切り詰めたい項目から始めましょう。
家計簿を月終わりに読み返す
人にもよりますが、一般的に家計簿を集計するのは、月に1度です。すべての出費項目を集計をする際、無駄遣いが無かったかも確認しましょう。毎日チェックする人もいるかもしれませんが「使いすぎた…」と落ち込む可能性があります。気持ちがマイナスになると、家計簿をつけるモチベーションが下がりかねないため、月の終わりに読み返すことをおすすめします。
その読み返しの際に、貯蓄するために工夫したこと・うまく節約できたことなどを記録しましょう。翌月の目標が立てやすくなるのはもちろん、自分に適した節約方法が把握しやすくなります。
一人暮らしにおすすめの家計簿
人によって家計簿に適したツールは異なります。自分に向いているツールを見つけ、無理なく家計簿を続けましょう。
手書きの家計簿
自分で手を動かして書くのが好きな人は、ノートを使って手書きの家計簿を作成しましょう。長く続けるコツとしては、シンプルに書き込めるタイプを選ぶこと。最初に記入方法が掲載されているノートを選べば、初めて家計簿をつける人でも無理なく記録できます。
たくさん書き込みたい人は、記入欄が空白になっているタイプを選びましょう。項目が自由に設定できるためカスタイマイズしやすい家計簿ができあがります。
アプリの家計簿
スマホのアプリをよく利用する人は、アプリの家計簿がおすすめです。レシート読み取り機能や銀行口座と連携できる機能が備わっているアプリを使えば、簡単にお金の出入りを確認できます。
自動連係をすると、家賃や生命保険などが引き落としされた場合、自動的に家計簿に反映されるので、自分で入力する必要はありません。入力したデータを元に収支状況などをグラフで表してくれるアプリもあるため、家計簿をつけている実感も感じられるでしょう。
Excelの家計簿
仕事上Excelを頻繁に使う人は、Excelで家計簿を作成するのも一つの手です。Excelの自動計算機能を使うと、情報を入力した際に最新情報が把握できるため、収支をひと目で把握できます。
自分で一からシートを作成して管理するのはもちろん、家計簿用の無料シートを配布するサイトを利用すれば、そこからダウンロードして使うことも可能です。